四つ折り

shimaaaadaのブログです。漫画、映画、食べ物、小説などについてつらつらと書いています

【映画】リリーのすべて

EUFilmDaysにて鑑賞。

【粗筋】画家のアイナーは中性的な美貌を活かし、女装姿で妻ゲルダの絵のモデル「リリー」になっていた。しかしリリーになることを繰り返す中で、アイナーでいることが苦痛になり、妻ゲルダとも不仲になっていく。アイナーは自分が女性だと証明するために精神科医を回るが、多重人格や妄想障害の診断を下され、心身ともに弱っていく。アイナーの身を案じたゲルダ精神科医ではなく婦人科医のもとへリリーを連れていく。アイナーと同じ症状の患者を見たことがあるその婦人科医は、手術すればリリーの身体を女に戻すことが可能だと告げる。リリーの手術は成功するが、術後の出血が止まらず、リリーは死亡する。だが、死の間際、リリーはゲルダに本当の自分に戻れたと告げて微笑む。ゲルダはリリーの死後もリリーをモデルにした絵を描き続ける。

【感想】

主演男優の女装姿が公開時は話題になっていたイメージがあるのですが、映画を見たらリリーよりリリーの妻ゲルダの方が印象に残りました。

愛する夫が目の前にいるのに、夫ではなく女として扱わなければいけない、夫は死んだ者と思わなくてはいけないという辛く哀しい女性を強く美しく演じてると思います。

目の前の夫を夫として愛してはいけない苦痛の中で、夫の親友にすがりそうになるシーンがとてもぐっと来ました。縋ろうとするんだけど、振り切ってリリーの元へ帰るのが強い女性だと思います。

ゲルダに比べるとリリーは自分勝手だなとちょっと思ってしまう。自分自身になれない苦痛をずっと抱えてたとはいえ、それを愛してくれた女性を否定している気もする。

展開が早く、最初から最後まで中だるみなく、一気に見れました。

いい映画…だと思うんですが、映画を見終わったあと原作を調べたら、映画のもとになった話ではリリーの体内に女性器があったとわかり、ええええっと驚いています。映画ではリリーの身体が生まれつき女性だった点には全く触れてないのです。

これ、結構重要なところだと思うので何故削ってしまったのか分からない。リリーが受けた手術も一から男性を女性にするのではなく、体内にあったものを復元するというものだったようで、他の人には出来ないようなのです。

婦人科の下りで女性器があることを明かしても問題ない展開だと思うので、この省略が残念です。