四つ折り

shimaaaadaのブログです。漫画、映画、食べ物、小説などについてつらつらと書いています

【小説】秘密(木原音瀬)

【内容】

同性の恋人からのDVに苦しんでいた啓太は、ある時とうとう恋人を殺してしまう。啓太は恋人の死体を冷凍庫にしまい、部屋の外に出さないことで事態を隠し通そうとする。だが、次第に死体のある部屋で生活する事が出来なくなり、一夜の宿を求めて、ゲイバーへと出向く。啓太はゲイバーで充という男と出会う。充は少し変わっているが、啓太の希望を全て叶え、余計な詮索はしないという、啓太の求める条件に叶う男だった。最初は泊まる場所がほしい、というだけで充と付き合った啓太だったが、少しずつ充に惹かれていく。だが、「人殺し」という秘密を抱えた啓太は、次第に充の持つ優しさや、充が啓太に求める愛情が重たくなっていく。同時に、充が啓太の詮索をしないのは、充自身に何らかの秘密があるからだと気がついて……。

 

【感想】

「箱の中」「美しいこと」と前二作を読んで好きになった作家の三作目。

読後タイトルが主人公啓太の人殺し、のことを指してると思ったら、相手充の性質も指してる、ということに気がついて関心しました。

前二作同様BL。二作に比べるとセックスシーンが濃くて、苦手な人は読めないだろうなあ…と思いました。でも、全部読んだ時、人が人を好きになる上で、セックスは大きな要因になるのだなあ、とか、セックスって思いやりの一つに過ぎないのねー、とか感じる話でもあったので、苦手な人でも読んで欲しいなあ、とも思いました。

しかし、本音を言うと、表題の秘密より、同時収録された充の家族の話が胸に来ました。凄く泣いてしまった。BLは苦手な人でもこの短編はBL要素がないのでお勧めできる。読んで欲しい。

 

本を読んで泣いたのは久々だったのでいい買い物でした。